コルクにせよスクリューキャップにせよ、一度開栓したワインは酸素に触れて急激に酸化していきます。
最高の状態でワインを楽しむのであれば開栓したらその日のうちに飲みきることが理想ですが、実際にはそうもいきません。
一度に飲みきることはできなかったり、途中で違うワインが飲みたくなったり。
数日~1週間はOK!という人もいますが、やっぱり
そんな時のために、翌日以降もできるだけ風味を落とさず保存するための方法を紹介していきます。
この記事を読むとわかること
- 色々な保存方法のメリット・デメリット
- 栓をしてそのまま冷蔵庫に入れる場合
- 市販の真空ポンプを使う場合
- 小瓶や真空容器に移し替える場合
- 窒素ガスを充填する場合

この記事は『開栓後』の保管について解説しています。
『未開栓』での保管については『冷蔵庫での長期保存はNG?自宅でのワイン保管方法まとめ【未開栓編】』にまとめてあります。
ワインセラーについては『【価格別】ワインを美味しく保存するためのワインセラーの選び方とおすすめセラー10選』を参考にしてください。
飲み残したワインはセラーよりも冷蔵庫へ
未開栓ワインの場合には冷蔵庫よりもセラーの方が適していますが、開栓後のワインを保存するならセラーよりも冷蔵庫の方がおすすめです。
それは縦に保管することでワインが空気に触れる面積が減り、酸化を遅らせることができるからです。
また、スクリューキャップでもコルクでも、閉め直したボトルを横置きすると少し液漏れする可能性があるため基本的には縦置きが好ましいです。
一方で、ドアの開け閉めによる振動や温度変化というデメリットがあるのも事実。
総合的に考えると『一般的には冷蔵庫が良い、開け閉めが多かったり保管が長期ならセラー』といったところです。
もちろん、常温保存は絶対にNG。

栓をしてそのまま冷蔵庫
翌日確実に飲みきれるなら許容範囲
酸味や渋みが強くなりがちなので、気になる方は他の方法を
スクリューキャップを締める、コルクを挿し直す、ラップで巻く、などの方法です。
口を開けっ放しよりはマシですが、瓶の中に結構な酸素が入り、液面も大きくなるので風味の劣化は免れません。
翌日に飲みきるなら…といったところですが、基本的にはおすすめしません。
なお、スパークリングは炭酸が抜けるのでかなり厳しいです。

【おすすめ】真空ポンプ器具を使って冷蔵庫
2~3日で飲みきれるなら実用範囲
手軽さと効果のバランスが良いのでおすすめ
ボトルに挿すキャップとポンプがセットになったアイテム。
まずボトルにキャップを差し込み、その上にポンプを乗せてシュコシュコと瓶内の空気を抜くことで酸化を遅らせます。
簡易なものなので「全く酸化しない!」というほどではありませんが、2~3日以内に飲みきるなら全然OKです。
真空ポンプというと大げさですが、ワイングッズの定番でスーパーのワイン売り場などにも置いていることが多いです。
一番有名なのは動画の『バキュバン』という製品ですが、各メーカーほとんど違いはありません。
また、スパークリングワインには専用のモノがありますので、そちらを使用します。

小瓶や真空容器に移し替えて冷蔵庫
小瓶は2~3日、真空容器は1週間くらいOK
用意・移し替えの手間と衛生面の不安がデメリット
小さい容器に移して酸素との接触を減らす方法です。
小瓶の場合
小瓶はワインのハーフボトル(375ml)や栄養ドリンクの瓶(100~200ml)がおすすめ。(洗剤や熱湯などでしっかり洗浄・消毒してから使いましょう)
移し替えの際に空気に触れてしまいますが、瓶内での酸化は遅らせるので真空ポンプと同程度の効果はあります。
小瓶+真空ポンプの合わせ技で更に効果アップ。
真空容器の場合
ワインやオリーブオイルなどの保存用の容器で、中の酸素をほぼ完全に抜けるアイテムです。
小瓶同様に移し替えの際の酸化は避けられませんが、効果はかなり高く1週間くらいは美味しく飲めます。
赤用・白用で分けて熱湯消毒すれば繰返し使えますが、衛生面が気になる方には不向きかもしれません。
小瓶を使用する際は洗剤や熱湯などでしっかり洗浄・消毒してから使いましょう。
ガラス以外の素材のものを使用する場合、アルコールの使用がOKか確認しましょう。
スパークリングワインは容器に圧力が掛かり、破損などの原因となる場合があるのでおすすめしません

【最強】窒素ガスを充填して冷蔵庫
1週間くらいの保存OK
ボンベの交換などがデメリット
瓶内に無味無臭の窒素を送り込み、酸素を排除する方法です。
瓶の中にノズルを入れて、2,3回スプレーをプッシュして栓をするだけ。
100%ではありませんが、真空ポンプよりも酸素を減らすことができるので単純に保存効果としては最強。
90回分くらいのボンベが2~3,000円ほどですので、1回分のコストは数十円。
窒素ガスというと大掛かりに聞こえますが、ワインショップやAmazonでは簡単に手に入ります。

まとめ
- 常温は絶対NG、必ず冷蔵庫で『縦置き』を
- 手軽さと性能のバランスがいいのは真空ポンプ
- しっかり保存するなら窒素ガス
一度に飲みきれなかったワインも、しっかり保管して最後まで美味しく飲みきりましょう!
