ブドウから作られるワインは、その品質がブドウの出来に大きく左右されます。
一般的に気候が良くブドウが充分に熟した年はワインの質も高く『当たり年』と呼ばれます。
逆に日照不足などでブドウの成熟が悪かった年はワインの質も少し落ちてしまいます。
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ちょっといいヴィンテージのワインを飲む時は、この『当たり年』を覚えておくと一つの楽しみにもなります。
(もちろん、一流のお店は良い年のワインで揃えられていますが。)
この記事のポイント
- 地域・ワイナリーによっても大きく違うので、一つの目安程度に
- 2010年、2005年、2000年、1995年、1990年、1989年は世界的に当たり年
- ここ4,5年(2014~頃)は全体的に良質なワインが生産されている
覚えておきたい『ヴィンテージ・チャート』
当たり年を知る上で知っておきたいのが、ワインの『ヴィンテージ・チャート』。
生産者(ワイナリー)やワイン協会・販売者などが発表しているもので、地域・年別にワインの出来をまとめたものです。
例えば、この画像はキリンが作成しているヴィンテージチャート。
これを見ると分かりますが、2002年のフランスのように『ブルゴーニュ地方はいいけどローヌ地方はいまいち』なんて年もザラにあります。
特にシャンパーニュは他の地方と異なることがしばしば。
そのため、単純に『○○年は当たり年!』と言ってしまうのは、実は難しいのです。
(細かく言えば、ワイナリーごとに当たり年などが違ってきます)
こういった詳細なデータは販売者やワイナリーのものが正確ですが、この記事では初心者向けに超・ざっくりといい年・悪い年を国別にまとめていきます。
細かいデータを見たい方は、fwinesのヴィンテージチャートが細かく、情報もしっかり更新されているのでおすすめです。
フランスワインの当たり年(シャンパーニュ除く)
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2010年
- 2009年(ブルゴーニュの白を除く)
- 2005年
- 2000年(ブルゴーニュを除く)
- 1996年
- 1995年
- 1990年
- 1989年
赤字:特に多くの地域で当たりだった年
シャンパーニュの当たり年
- 2016年
- 2012年
- 2015年
- 2013年
- 2008年
- 2002年
- 2000年
- 1996年
- 1995年
- 1990年
- 1989年
- 1988年
- 1985年
イタリアワインの当たり年
- 2016年
- 2012年
- 2010年
- 2008年
- 2007年
- 2006年
- 2004年
- 1997年
- 1990年
- 1985年
ドイツワインの当たり年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2012年
- 2011年
- 2009年
- 2008年
- 2007年
- 2005年
- 2004年
- 2003年
- 2002年
- 2001年
- 1998年
- 1996年
- 1994年
- 1993年
- 1990年
- 1989年
- 1988年
オーストリアワインの当たり年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2007年
- 2006年
- 1997年
- 1995年
- 1986年
スペインワインの当たり年
- 2016年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2005年
- 2004年
- 2001年
- 1995年
- 1994年
アメリカワインの当たり年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年(カリフォルニア)
- 2012年
- 2010年
- 2004年
カリフォルニアワインの当たり年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2010年
- 2009年
- 2007年
- 2004年
- 2002年
- 2001年
- 1997年
- 1993年
- 1992年
- 1990年
オーストラリアワインの当たり年
- 2016年
- 2015年
- 2013年
- 2012年
- 2010年
- 2005年
- 2004年
- 2003年
- 2002年
- 2001年
- 1998年
- 1996年
- 1994年
- 1986年
ニュージーランドワインの当たり年
- 2014年
- 2013年
- 2010年
- 2007年
アルゼンチンワインの当たり年
- 2017年
- 2013年
- 2011年
- 2010年
- 2006年
- 2005年
チリワインの当たり年
- 2015年
- 2013年
- 2011年
- 2007年
- 2005年
南アフリカワインの当たり年
- 2017年
- 2015年
- 2013年
- 2012年
- 2009年
- 2006年
- 2005年
日本ワインの当たり年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2007年
- 2005年
- 2004年
- 2002年
- 2001年
- 1999年
まとめ
世界的に当たり年と括ると2012年、2010年、2005年、2000年、1995年、1990年、1989年…といったところでしょうか。
ここ数年(2014~)は温暖化の影響か世界的にブドウの成熟が良く、全体的にクオリティが高いワインが生産されています。
ただ、冒頭でも書いたように当たり年というのは一つの目安にすぎません。
国、地域、ワイナリー、そして一種類のワインごとに「外れ年だけど飲んだら美味しかった」ということもあれ、逆もまたしかり。
特にヴィンテージの場合にはどんなに良いワインでも保存状態が悪ければ台無しですから、参考程度に受け止めて頂ければ幸いです。